在宅介護にかかる費用は、訪問ヘルパーやデイサービスの利用など介護保険による介護サービスの利用にかかる費用と、
医療費やおむつ代などの介護サービス以外の費用があります。
1ヵ月あたりの支出をみると、介護サービスの費用は全体の平均で
3万7千円でした。要介護度が高くになるにつれ、
支出額も高くなっています。
一方、介護サービス以外の費用は、全体平均で3万2千円でした。
こちらは要介護4が最も高くなっています。
両者をあわせた在宅介護にかかる1ヵ月あたりの費用の合計は、
全体平均で6万9千円でした。
なお、支出を代表する値として、平均値の代わりに中央値を使うこともあります。
中央値とは支出額を値の高低順に並べたとき、真ん中に位置する人の値です。
極端に高い支出をしている人が少数でもいた場合、平均値は高めに出る傾向がありますが、
中央値はその影響をあまり受けません。図示はしていませんが、
中央値では介護サービスの費用は1万1千円、
介護サービス以外の費用は1万5千円、1ヶ月あたりの合計は4万4千円でした。
この平均値と中央値の間のズレは、高額の支出があった世帯が一定数いることを示しています。
また、実際には3割の世帯では「高額医療・高額介護合算療養費制度」を利用していて、
その分、負担は軽くなっているものと思われます。
たとえば一般的な所得水準の場合、医療・介護保険の自己負担合計額が年間60~70万円を超えた金額は、
申請して認められると後から支給されます。