在宅介護にかかる費用は、訪問ヘルパーやデイサービスの利用など介護保険による介護サービスの利用にかかる費用と、 医療費やおむつ代などの介護サービス以外の費用があります。1ヵ月あたりの支出をみると、介護サービスの費用は全体の平均で1万6千円でした。要介護度が高くになるにつれ、支出額も高くなっています。 一方、介護サービス以外の費用は、全体平均で3万4千円でした。こちらは要介護4が最も高くなっています。 両者をあわせた在宅介護にかかる1ヵ月あたりの費用の合計は、全体平均で5万円でした。
なお、支出を代表する値として、平均値の代わりに中央値を使うこともあります。中央値とは支出額を値の高低順に並べたとき、真ん中に位置する人の値です。 極端に高い支出をしている人が少数でもいた場合、平均値は高めに出る傾向がありますが、中央値はその影響をあまり受けません。図示はしていませんが、中央値では介護サービスの費用は6千円、 介護サービス以外の費用は1万6千円、1ヶ月あたりの合計は3万3千円でした。 この平均値と中央値の間のズレは、高額の支出があった世帯が一定数いることを示しています。
この金額は、2016年6月の1ヵ月に世帯から支出したお金ですが、「高額医療・高額介護合算療養費制度」などの制度や自治体による補助などを利用していれば、最終的な負担は軽減されていることもあります。